神保町古書街で発見したネガティブな詩

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おまえの母ちゃん、なんでいなくなったか知っとるか

おまえの母ちゃん、塾の先生と駆け堕ちしたんや

おまえが勉強できんかったから母ちゃんしょっちゅう

先生のところに相談に行っとった

そのうちできてもうて

先生は奥さんと子供も 2人いはったのに

おまえの母ちゃんと逃げてもうて

あっちの家庭はもうワヤや

おまえんちの父ちゃんもアカンで

何もする気が出んていうてはって会社もやめてブラブラしてる

元はと言えばおまえが勉強できへんかったから

母ちゃん心配になって先生のとこに通うたんやけど

それで駆け堕ちまでしたらあかんわな

人のすることやない 鬼や

おまえの母ちゃん 鬼や

鬼の子がおまえや

ぐちゃぐちゃになったふたつの家族の中にひとりぼっち取り残された

できんぼの鬼の子や

おい鬼の子

今日 メシは食うたんか?

———「昔」 千葉サカエ ———