レコードは弱いと思っている方が多いだろう。<br/> 実際レコードは傷つきやすい。<br/> 落としたり、堅い何かが当たったり、爪で引っ掻いたりすれば簡単にキズがついてしまう。<br/> キズは再生の際にぷつぷつとノイズを生む。<br/> これは悲しい。<br/> しかしレコードの溝レベルでいえば、レコードは大変に丈夫なメディアだ。<br/> レコードを聴くという行為はダイヤモンドなみに堅い針で引っ掻くということだ。<br/> LPは3分間に100回転する。<br/> そのスピードを想像してみれば相当な引っ掻き具合だということが分かる。<br/> 数十年前に作られたレコードはいったいこれまでに一体何度引っ掻かれ、聴かれたことだろう。<br/> それでもレコードの音は耳で聴いて分かるほど劣化することも事無く平然と音楽を鳴らしている。<br/> そう、レコードは弱いがレコードのミゾはとても強いのだ。<br/> そして、溝は強いだけでなく美しい。<br/><br/> 私は手にした爪楊枝をマチ針に持ち替えてキズの部分を修正する。<br/> やることは同じで、マチ針を溝に沿って軽く滑らせるのだ。<br/> むやみに力は加えてはいけない。<br/> 溝のとおりに針を滑らせてあげれば良い。<br/> これを数回繰り返し、レコードを再生してみる。<br/> するともう、針飛びはなくなっていた。
— <a href="http://mono-mono.jugem.jp/?eid=924&amp;utm_source=buffer&amp;buffer_share=fc0af" target="_blank">あなたならどうする? 針飛びレコード編 | MONOmonologue</a> (via <a href="http://kogumarecord.tumblr.com/" class="tumblr_blog" target="_blank">kogumarecord</a>)