kashino:

http://www.youtube.com/watch?v=larPhmtg8vE

このJeff Beckと共演しているオーストラリア出身のベース娘Tal Wilkenfeldのすごいプレイをみよ!スッゲエ。

前に紹介したギターのOrianthi Panagaris (http://bit.ly/5aqThI)といい、オーストラリアのロック女子は侮れないね。もうMen at WorkやThe Little River Bandだけの国じゃないんだね。

というか、ここで書くのもなんだけれど、レヴィ=ストロースの一連の仕事でもあるし、山口昌男氏の中心周縁論でもあるけれど、ある文化が成熟して行き詰まりを示したときに、次の文化はその成熟した中心からは出てこないんだよね。中心からはなれた、いろいろなエスニシティが混交し、文化的交通が起きやすい、多様で雑多な「周縁」から次の文化が生まれてきやすいんだよね。現在、20世紀初頭からの物理学をベースにした科学・情報文化とでも言うべきものが、USを中心に華々しく咲き乱れた後で少し行き詰まりを示しているのは誰もが感じているところだと思う。そして、もしも次の文化が出てくるとしたら周辺の例えばオーストラリアやカナダ、またはニュージーランドあたりが一番可能性があると僕は思ってるのだ。

事実音楽では、ジャズはカナダ出身のミュージシャンが次の時代を切り開く一番エッジーなものを持ってると感じるし、このオーストラリアの娘ロッカー達をみてもそれを思うんだよね。また学術分野についても、最近のカナダのサイモンフレーザー大やウォータールー大の計算機数学の研究やトロント大の研究者達の数理統計の成果を眺めてみていてもそう思うし、更にはオーストラリア出身のTerrence Taoやニュージーランドはオークランド大出身の統計計算環境Rの興隆をみても、それらの「周縁」から次の文化が始まっているように無性に思うんだよね。